世界のコーヒー文化:コスタリカ
執筆 Bacha Coffee | 0 分 | コーヒー豆知識
Pura Vidaの国、コスタリカへ。世界的に評価されるコーヒー生産国ならではの、卓越したテロワールと先進的な栽培方法を探る旅へ出かけましょう。
Pura Vidaの国へようこそコスタリカの人々にとって、Pura Vidaとは「純粋な人生」を意味します。
日常的に交わされるこの言葉には、単なる挨拶を超えた、生き方そのものが込められています。
穏やかさ。感謝。人とのつながり。そして自然との調和。
その精神は国中のいたるところに息づいており、コスタリカの卓越したコーヒーを通して感じ取ることもできます。
その世界は、「Journeys to the Source」シリーズ最新作『Costa Rica: Pura Vida, Pura Tierra』でも紹介されています。
ゆっくりと味わうことで見えてくるコーヒー
コスタリカは、世界でも特に高い評価を受けるコーヒー生産国のひとつです。
そのコーヒーは、透明感、調和のとれた味わい、明るい酸味で知られ、クリーンで生き生きとしたカッププロファイルが高く評価されています。
コスタリカコーヒーの大きな魅力のひとつは、その個性が少しずつ姿を現すことです。
鮮やかなシトラスのニュアンス。
ほのかなハチミツやキャラメル。
そして時には、核果類の果実やチョコレートを思わせる香り。
急ぐことなく、ひとつひとつの繊細な特徴に意識を向けながら味わいたくなるコーヒーです。
一杯ごとに個性は異なりますが、コスタリカコーヒーには、次のような洗練された特徴が見られます。
- 明るく生き生きとした酸味:
爽やかで輪郭があり、シトラスやリンゴを思わせる明るさとして表現されることがあります。 - 甘み:キャラメル、ブラウンシュガー、ハチミツ、パネラを思わせるニュアンスが感じられることがあります。
- 果実の風味:産地や精製方法によって、オレンジ、赤いベリー、ピーチ、トロピカルフルーツ、核果類などの味わいが現れます。
- ミディアムボディ:シルクのようになめらかで、時に紅茶を思わせる軽やかな口当たりが、一杯を心地よく仕上げます。
- クリーンな余韻:優れた透明感があり、それぞれの風味を明瞭に感じ取ることができます。
「コーヒーは、緑豊かな渓谷や森林に囲まれた火山地帯の山々で育ちます。冷涼な山の空気、肥沃な土壌、そしてこの土地を美しく潤す雨。それらすべてが、コーヒーに生き生きとした個性をもたらしています。」
テロワール
コスタリカのテロワールは、海抜1,000~2,000メートルの高地、ミネラルを豊富に含む火山性土壌、安定した熱帯性気候、そして明確な雨季と乾季という、恵まれた条件の組み合わせによって形づくられています。
こうした環境のもと、コーヒーチェリーはゆっくりと均一に成熟し、明るい酸味と甘みを伴う複雑な味わいを育みます。
豆の密度も高まり、焙煎時により均一に熱が入るようになります。
コスタリカは太平洋とカリブ海の両方に面しているため、両海域から湿潤な空気が流れ込みます。
頻繁に広がる雲、朝霧、規則的な降雨、穏やかな湿度も、この土地ならではの環境をつくり出しています。
さらに、起伏に富んだ地形によって数多くのマイクロクライメートが生まれます。
標高、斜面の向き、風の当たり方、降雨量、日陰の程度。
こうした条件が短い距離の間でも大きく変化するため、生産者は地域ごとに異なる個性を持つコーヒーを育てることができます。
品種
コスタリカで栽培される代表的なコーヒー品種には、カトゥーラ、カトゥアイ、ヴィラ・サルチ(コスタリカで生まれたブルボンの自然突然変異種)、SL28(一部のスペシャルティ生産者が栽培)、そしてゲシャがあります。
ゲシャは生産量が限られる一方、非常に高い人気を誇る品種です。
また、産地ごとに異なる味わいの特徴が見られます。
- タラス:明るいシトラス、チョコレート、キャラメル、そして爽やかな余韻。コスタリカを代表する産地のひとつです。
- ウエスト・バレー:ハチミツのような甘み、核果類の果実、フローラルなニュアンス。
- セントラル・バレー:バランスの取れたチョコレート、ナッツ、穏やかな果実味。
- トレス・リオス:上品な酸味に、シトラス、ハチミツ、スパイスのニュアンス。
- ブルンカ:より豊かなボディに、カカオやトロピカルフルーツを思わせる味わい。

先進的な栽培とサステナビリティ
コスタリカは、手摘み、高地栽培、サステナブルな農法、厳格な品質基準など、国全体で確立された取り組みで高く評価されています。
それに加え、各農園でも独自の革新が進められており、特に精製方法やマイクロミルの運営において、先進的な取り組みが見られます。
コスタリカは、ハニープロセスの先駆者としても知られています。
これは、コーヒーチェリーの果肉を除去した後、粘液質の一部を豆に残したまま乾燥させる精製方法です。
残す粘液質の量によって、ホワイト、イエロー、レッド、ブラックといった異なる
ハニープロセスに分けられ、それぞれ異なる風味を生み出します。
この方法によって、より豊かな甘み、ジャムを思わせる果実味、クリーミーなボディが生まれながら、明るい酸味も保たれることがあります。
また、優れたウォッシュドコーヒーに加え、近年ではより洗練されたナチュラルプロセスのコーヒーも見られるようになっています。
多くのコーヒー農園では、森林や野生動物の生息地の保全、流域や河川の保護、総合的病害虫管理による化学農薬使用の削減、コーヒーパルプの天然肥料としての堆肥化、精製工程で使用した水の再利用、そして生物多様性を守り気温を調整するシェードツリーの維持など、さまざまな取り組みを行っています。

コスタリカコーヒーの楽しみ方
コスタリカコーヒーの魅力を味わうなら、プアオーバーや伝統的なフィルターなど、シンプルな抽出方法がおすすめです。
一杯に意識を向けながら味わってみてください。
甘みが明るい酸味とどのように調和しているか。
コーヒーが冷めていくにつれて、味わいがどのように変化していくか。
そして、最後までどれほどクリーンな余韻が続くのか。
強さを求めるより、時間をかけることで、より多くの魅力を見せてくれるコーヒーです。
Perhaps the best way to appreciate a Costa Rica coffee is to brew it simply—such as a pour-over or traditional filter—and taste it with intention. Notice how the sweetness balances the bright acidity, how the flavours evolve as the coffee cools, and how clean the finish remains. It is often a coffee that reveals more with patience than with intensity.
コスタリカを訪れた際には、ぜひチョレアドールも試してみてください。
木製のシンプルなスタンドに、bolsa(ボルサ)と呼ばれる布製フィルターを掛け、挽きたてのコーヒーにお湯を注いで抽出する伝統的な器具です。
仕上がるコーヒーはクリーンでなめらか。
豆が本来持つ甘みと酸味を美しく引き立てます。
さまざまな意味で、コスタリカコーヒーには、この国の評価を築いてきた価値観が映し出されています。
速さよりも丁寧さを。
量よりも品質を。
そして、大地と、それを耕す人々への敬意を。
そうした価値観そのものが、コーヒーの味わいと同じほど心に残るのかもしれません。
Bacha Coffeeが厳選するシングルオリジンコーヒーを通して、コスタリカの美しさをご体験ください。
ヴォルカン・アズール・コーヒー
カップの中に唯一無二の体験をもたらすコーヒー。
広大な熱帯雨林を有する農園を代々守り続ける家族によって栽培され、コーヒー品種は慎重に選ばれ、ひとつひとつの収穫が細やかに管理されています。
農園では、コーヒーチェリーが最適な熟度に達した時にのみ収穫され、精製後の豆も農園内でミリングすることで、目指す味わいを引き出しています。
印象的で芳醇な酸味、穏やかな味わい、調和の取れたボディによって国際的にも高い評価を受けてきたこの収穫。
その模範的な個性から、世界でも指折りの一杯に数えられています。
ヴォルカン・アズール・ゲシャ・コーヒー
唯一無二のエキゾチックな個性を持つ、受賞歴のある希少なマイクロバッチ。
ポアス火山の斜面,標高1,500メートルを超える高地で栽培され、チェリーが最適な熟度を迎えた瞬間に、ひとつひとつ丁寧に手摘みされます。
このゲシャコーヒーには、濃厚なハチミツを思わせるニュアンスと、ダークチョコレートのような豊かな味わいが広がり、ミラベルプラムを思わせる酸味がアクセントを添えます。
まさに至福の一杯です。
ヴォルカン・アズール・レッドハニー・コーヒー
コスタリカの熱帯雨林の中心に位置する卓越した農園で育まれた、レッドハニー精製のコーヒー。
果肉に含まれる粘液質の一部を豆に残したまま精製することで生み出されます。
乾燥時間をゆるやかにするため日陰で丁寧に処理され、ドライフルーツとチョコレートのニュアンスを持つ一杯へと仕上げられています。
口に含むと、繊細な甘みが余韻として残ります。
ナランホ・マウンテン・コーヒー
標高1,200~1,700メートルの高地で栽培されるコーヒー。
栄養豊かな土壌、穏やかで温暖な気候、そして恵まれた高地の立地で知られる農園で、最も熟した実だけを収穫できるよう、コーヒーチェリーはひとつひとつ手作業で選別されます。
繊細なモルトの風味にナッツのニュアンスが重なり、最後にはフレッシュなシトラスを思わせる明るい余韻が広がります。標高1,200~1,700メートルの高地で栽培されるコーヒー。
栄養豊かな土壌、穏やかで温暖な気候、そして恵まれた高地の立地で知られる農園で、最も熟した実だけを収穫できるよう、コーヒーチェリーはひとつひとつ手作業で選別されます。
繊細なモルトの風味にナッツのニュアンスが重なり、最後にはフレッシュなシトラスを思わせる明るい余韻が広がります。